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症候群三部作読了!

以前、「カバー買いした本」ということでご紹介した「失踪症候群」「誘拐症候群」「殺人症候群」を読み終えました。

「失踪症候群」は、以前の記事でも書いたように、とっかかり(失踪ネタ)は面白いけど、展開や、キャラクターがイマイチでした。
続けて読んだ「誘拐症候群」は「失踪~」に比べてかなり面白かったです。

以前書いたように、私が丁度インターネットを利用し始めた頃の社会が描かれているので、懐古的な意味で読み進めた面もありました。
ジーニアスの事件と高梨の事件が併行して描かれ、各登場人物の視点を移りながら物語が進行し、クライマックスを迎える。
「失踪~」では不完全燃焼な印象を受けた試みがここでは見事にはまって、どんどん引き込まれて読んでしまいました。
物語の結末は主人公である環たちのグループの闇を浮き彫りにして、次巻へつなぐ、という意味でも読みやすかったです。

 

そして、完結編の「殺人症候群」。
700pにも及びなかなかの長編。
私のような人間だと覚悟を決めて、というところですが、面白いのでサクサク読めました。

「誘拐~」の基本構成をそのままに、より洗練されているような印象です。
今回の二つの事件の流れと結びつきは、そのまま「殺人~」での問題提起へのくさびの一つとなっている上、するっと繋がっていく。
長編を長編と感じさせないのはこういう工夫がある上で、二つの事件が繋がった時に一つの破綻が訪れる。
そう言った意味でも、読みやすく面白かったのではないでしょうか。

 

こんな感じで、面白かったなぁ、と読み終えて思っているわけですが、「殺人~」の解説には同じような印象をいだいた方が作品をまとめていらっしゃったので、私自身もすっきりしつつ、言語化も楽でした。
「失踪~」がイマイチでありながらも、「殺人~」へと昇華されているプロセス自体も評価されていましたが、その「殺人~」自体も解説執筆時芳しくはないようです。
確かに、「失踪~」は他人には勧めがたいが、「殺人~」は面白い、というジレンマを抱えてしまいます。
とはいえ、面白く読ませて頂きました。機会があったら、別の作品も読んでみることにします。

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